前回の事例を踏まえ、自分のビジネスのビジネスモデルを見返してみましょう。
私の友人は鎌倉でカフェを開いていますが、例えば1杯600円のコーヒーだった場合、従業員一人分のお給料を月30万円作るとしたら単純計算で500杯売らないといけないのです。 ただ、コストや家賃などを考えてお店を回すことを考えるともっと売上を作る必要がありますね。
美味しくて空間もおしゃれで、人との出会いもそれなりにあり楽しめる場でも、裏路地や隠れた目立たない場所にあると なかなか黒字にして回すのは難しいです。
ではどうやって生き残っているのでしょうか? 実は彼は建築家で、建築ビジネスをやっていて 店舗を人と出会う場所、マーケティングとして活用しているということでした。
また別のお店の話ですが、私がよくランチに利用していて鎌倉駅から近い好立地のカフェ「コペン ローカル ベース 鎌倉」も、飲食だけではなく、車のショールームやイベントなど、車関係で集客・マーケティングを行って黒字化しているということを店長との話の中で知りました。
そして、私が大好きなスターバックスも同様です。 商品の味は美味しいですが 実はベストなコーヒーではなく、店舗展開をして拡大していく中で 珈琲豆をワンランクダウンしてボリュームを提供できるようにし、売上を落とさずに成長し続けているのです。
美味しい商品の提供はもちろん大事ですが、それがベストではなく 何よりスターバックスの価値は “サードプレイス” なのです。
家でもなくオフィスでもない、プライベートと仕事の間の空間、自分を磨く場所・人と出会う場所・打ち合わせできる場所、おしゃれなリラックスできる場所として提供しています。
だらだら過ごしてしまう家でもなく、スペース確保が難しかったり かしこまってしまうオフィスでもなく、ちょうどいい空間を作ったのです。
大きなビジネスで言うと、シリコンバレーでよく聞く PixarやGoogle、Facebookなどの大手企業の打ち合わせや交渉(商談)もスターバックスで行われているという話があり、とても衝撃的でした。
それだけ良いサービスを提供していて、スターバックスの価値がそこにあるということです。
それでは、自分たちのビジネスの価値はどこにあるか、改めて考えてみてください。 本当に商品にあるのか?提供している空間、不動産にあるのか?
自分たちが思っている価値観と、顧客の感じている価値観が異なる可能性も十分高いです。
率直に常連さんに訊いてみるといいかもしれませんね。 他にもたくさんお店がある中、どんな魅力を感じて自分のところに来てくれているのか?10人ほどに訊いていくとパターンが見えてくるので、顧客価値を見出してそこに投資し、強みを活かして仕掛けていけると、勝ち戦略を作れると思います。
自分が認識して提供しているビジネスが、本当に顧客に認められているものなのか、改めて確かめてみてください。
CEO グスタボ・ドリー
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